東日本大震災から復興に向けて懸命に生きる人たちの姿を追った日系カナダ人映画監督リンダ・オオハマさん製作のドキュメンタリー映画『東北の新月』。現在、完成を前にして資金難に直面しているそうです。その話を聞きつけたオオハマさんの宮城県の知人らが製作支援実行委員会を発足させ、募金の呼びかけを始めました。
引用文:河北新報
東日本大震災の喪失感や再生への希望を主題にしたドキュメンタリー映画「東北の新月」の製作に取り組む、日系3世のカナダ人女性映画監督リンダ・オオハマさんを応援しようと、宮城県内の有志が製作支援実行委員会を発足させた。被災地で支援活動をしながら映画作りを進める思いを広く伝え、来春を目指す映画の完成を後押しする。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140910_15024.html
オオハマさんが被災地に入ったのは震災後間もなく。被災した人たち、とりわけ子どもたちを元気づけたいと、被災地の子どもたちとカナダの子どもたちを繋ぐ布絵手紙の交歓プロジェクト「がんばれ東北!カナダと日本 キッズメッセージキルト」を推進し、子どもたちの精神的なケアにあたりました。その活動の中で出会った東北の人たちとの交流をビデオカメラに残していくうち、映画製作を思いつき、今回の『東北の新月』の製作にいたりました。
現在、オオハマさんは自宅のあるバンクーバーで映画の編集作業を進めていますが、スポンサーもスタッフもなく、資金は既に底を突いているそうです。その話を耳にした宮城県内のボランティ仲間がオオハマさんの思いを実現させようと製作支援実行委員会を発足させ、募金活動に乗り出しました。不足額はおよそ300万円。実行委代表の杉本みえ子さんは「リンダさんははるばる日本に来て、被災者支援に力を注いだ。再生への思いが詰まった映画作りをみんなで結実させたい」と話しています。
映画の完成は来年春。国内外で上映会を開催し、経費を除いた収益金を福島県の子どもたちのために役立てるそうです。募金は銀行振込、郵便振替などで受け付けています。詳細は下記のサイトまで。youtubeでは編集中の一部映像も公開されています。なお募金や支援をした人の名前が映画のエンドロールに掲載されるそうです。外国人の視点もさることながら、ボランティア活動の延長線でとらえた復興に尽力する人たちの姿がどのように描かれるのか。映画の完成を期待したいですね。
・『東北の新月』の募金案内 http://stdoor5.com/pg148.html
・『東北の新月』youtube公開の一部映像