このサイトでも、地元の旧跡やゆかりの建物を住民有志が募金をつのって保存しようというニュースを紹介していますが、今回は京都から。長く町のシンボルとして親しまれ、3年前に移転した左京区役所旧庁舎の記憶を後世に伝えようと、住民が石碑建立のための募金を呼び掛けています。
引用文:京都新聞
京都市左京区吉田に3年前まであった区役所庁舎を知ってもらおうと、地元住民たちが石碑設置に向けて動きだした。7月28日には推進団体の実行委員会が発足し、募金活動が始まった。住民は「多くの人に募金をしてもらい、後世まで伝えたい」と話す。
左京区の旧区役所庁舎は京都大学のお膝元、吉田に昭和5年(1930年)に建てられました。入口部分が丸みを帯びた鉄筋コンクリート3階建ての建物は、周辺が新しい街並みに変わる中、レトロ感漂う愛らしい佇まいを見せていました。しかし庁舎は2011年に松ヶ崎へ移転。それに伴い跡地は京大に売却され、今年12月には新たに研修施設が建てられるそうです。そうした時代の流れを惜しみ、「ここに区役所があったことが忘れられるのは悲しい」と立ち上がったのが、跡地近くに住む安本俊昭さん。
安本さんは7月、旧庁舎跡地に石碑を建てるための団体を立ち上げ、募金活動を始めました。1口500円から受け付け、近隣の住民や学生時代を吉田で過ごした京大OBなどから募金が集まっているそうです。石碑の建立について京大からも「前向きに検討する」と回答が届いており、敷地の南西角に建てる計画だそうです。募金に関する問い合わせは安本さんTEL 075(751)1761まで。